私たちのツアーが乗船した「ソグネフィヨルドクルーズ」の所要時間は2時間
世界で最も長く最も深いと言われる『世界遺産・ソグネフィヨルド』の 全長200キロの内の一部分「アウランフィヨルド末端のフロムからナールオィフィヨルド末端のグドヴァンゲンまで」の航路です。
フィヨルドとは 氷河によって削られてできたU字型の谷に海水が進入して峡湾となったもので水深が深いのが特長。
もともとが谷だから 峡湾は幾つも枝分かれして支湾を形成しています。
ソグネフィヨルドのように 200kmも内陸に入り込むと 周囲の急峻な山々から流れ落ちる雪解け水によって
支湾の海水の塩分はかなり薄められる。
それでも潮の干満は確実に届いており 岸辺の海藻が水中から現れて干潮を示すのを この目で見た。

フロムはソグネフィヨルド観光の拠点です♪
外洋から200kmも内陸へ入り込んだ峡湾は 周囲を岩山に囲まれ 平地は殆どありません。
大型客船が岸壁に横付けしている近くから 有名なフロム鉄道の列車が発車して行きます。
子ども連れの若いファミリー、犬を連れた年配のご夫婦、逞しい肌をむき出しの若者たち
様々な国の民族が行き交い ノルウェーの短い夏の 長〜い1日を謳歌しています。

   ↑ ノルウェーの海岸線は全てフイヨルドだそうですが 
      内陸深く入り込んだフロムの岸壁に大型客船が横付けする不思議な光景に圧倒されます。

   

     ↑ 出航です。クルーズ船が岸壁を離れました。
        フィヨルドと道路をはさんでフロム山岳鉄道の黒っぽい列車が見えます。

     

      観光客の餌を目当てのカモメがクルーズ船に群がってついてきます


乗船して20分後オッテエルネスに接岸しました。寄港はこの1ヶ所だけでした。
観光船はローカル交通の重責も担うフェリーですから 乗降客があれば各港に立ち寄ります。

桟橋を離れる時 岸壁に船を見にきていた可愛い坊やが、手を振る私たちに応えて手を振ってくれました♪
写真は手を振る寸前の「どうしようかなぁ」と迷っている仕草です。後ろへ隠した右手が可愛い!

     

          ↓ 坊やの居る町の美しいこと! 

   

   

     ↑ 珍しく平地のある村。果樹園と麦畑でしょうか。 風のない場所で 船の煙が薄紫に漂います。

   

↑↓ フロムを出航して50分、ウンドレダールの村は絶景の地です。住民はチーズを作って生活しているそうです。

   

                カモメがまだ観光船に付いて来ます。

↑↓ スティゲン  写真を縮小したので分かり難いが 中央の断崖の中腹と水際に農場があり、
            修復・保存されている。土地は見かけよりも広そうだ。
            税金の取り立てが来ると断崖に垂らした縄梯子を巻き上げて 通れなくしたという。
            現在ここに住む人は居ないけれど かつての記憶をとどめる為に修復された。

   

    

    ↑ スティゲンから6分後の地点、天険の水際に 山羊の群れが居た!
       肉眼ではもっと多く見たのに この写真で確認できるのは3頭のみ(-_-;) 灰色の岩に溶け込んだ?
       周囲は断崖で どう見ても船でしか近付けない場所。野生なのか放牧なのか判断が付かなかったが
       身を隠すのに丁度良い岩穴もある♪
       いずれにしろ ここへ置いておけば逃げる心配は無い と見た。
       山羊は寒さに強く岩場の移動にも強いので ノルウェーでは広く飼われているようだ。
       ゲイランゲル・ホテルの夕食時ノルウェー特産の山羊チーズを食べた。
       茶色のブラウン・チーズが有名だが 
       私がトライしたのは暗黄色のもので ほのかな甘味があった。
       製造過程で成分が糖化して甘くなるらしい。 
       第一印象は「可もなし、不可もなし」といったところ。食べ慣れない所為だろう。

山羊の場所から10分ほど進んだ対岸に 東山魁夷画伯が描いたという「サーグ滝」日本名「のこぎり滝」があった。
水量の多い見事な大滝であった。
私の下手な写真では魁夷画伯の絵のイメージをぶっ壊すことになるから あえて載せないことにする。

スティゲンとサーグ滝の中間辺りの場所に アウランフィヨルドとナールオイフィヨルドの接点がある。
二つのフィヨルドが接する峡湾の水深は467mもあるそうだ。
どちらもソグネフィヨルドの支湾だがナールオイフィヨルドは名前の示すとおり狭い。
その狭いナールオイフィヨルドへと観光船は左折して進んで行った。
両岸の山々は断崖絶壁となって迫り 随所に領布(ひれ)を振るような細長い滝を散りばめて美しい。 

 

  ↑ スティヴィ  嘗て人口3人のこの村に1996年まではノルウェー最小の郵便局があったそうな!
             ベルゲンへの王立郵便船が寄港したからで 近辺の郵便物はここまで配達された。
             近辺といったって 見る限り近くに人家はない。
             して・・・ その郵便物は各自取りに来たのか 善意で宛先に届けられたのか?
             歩いて来れそうもない「崖また崖」の険しい地形である。
             どういう人がどこからどういう手紙を出したんだろうなぁ〜出稼ぎに行った人かなぁ
             想像するだに楽しい! 物語がどんどん膨らむよぉ♪

       

    ↑ バッカ村  人口20人の村だとか。人々は山羊を飼って生計を立てている。
              この辺り フィヨルドの最も狭い地点で幅250m 水深が12mしかない。
              船の立てる波が規則正しく広がる面白さ。とろり、とろりと しぶきも立てず・・・。
              バッカ村から終点のグドヴァンゲンまでは10分ほどの距離であった。

   

        ↑ 終点のグドヴァンゲン港が見えてきました。2時間がとても短く感じられます。
           お名残り惜しいけど
           デッキから下りて ツアーの専用バスに乗らなければなりません。

  

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