初めてのイギリス旅行でした。
エジンバラからネス湖、湖水地方〜コッツウオルズと周遊。
7月4日5日は 大英博物館とロンドン大学近くのホテルに泊まりました。中庭のパブでは夜毎 気炎をあげている学生達の声が賑やかでした。あれが青春という熱気でしょう。

さて 私の冒険は 
丸一日自由行動の日 
『一人で地下鉄に乗って 先ずかの有名なハロッズで買い物をすること!
そのあと ハイドパークに行き バッキンガム宮殿の衛兵交代のパレードを見て
ハイド・パークのベンチに座って 移り行く木洩れ日を愉しんでから
次は ピカデリー・サーカスへ行き 三越にも寄る
一度ホテルに帰ってから 大英博物館のロゼッタストーンにお目にかかる』

というものでした。
ホテルはラッセル・スクエア駅の近くで 目的の地点は全て「ゾーン1」にあり ピカデリー線だけで行ける地の利を得ています。
これだけお膳立てしてもらったからには ”いざ出発”です。

 地下鉄のマークは 「赤い輪にアンダーグラウンド」です。(こちらでは地下鉄はサブウエイではありません)

 
ラッセル・スクエア駅 入り口                  駅の外にある切符売り場

   
自動販売機と 窓口売りがあります        一日乗降フリーのOne Day Travelcard

チケット売り場の窓口で「ワンデイカード プリ−ズ」と言ったら
「ワン?」と訊かれた。「イエス ワン」と答えると
「ゾーン?」と言う。そうだ そうだ「ワン アンド ツウ」と思い出しながら言う。
4ポンド払って切符がきた。これでゾーン1と2の区域の一日乗り降り自由だ。
1ポンド180円として 720円か。しかし 1と2のゾーンなのに 12と表示してあるよ(大丈夫かなあ)
駅に入って自動改札口を通ると でっかいエレベーターに乗せられ 地下のホームへ吐き出される。
小さめの電車がきて 潜るように乗り込んだ。
ほどなく次の駅に着く。ホームの壁に オール連続して駅名が書いてあるので どこの駅か一目瞭然である。
7個目の駅 ナイツブリッジで降りてエスカレーターで上がり 人波に押し出されると そこはメインストリート。
目の前は ハロッズだ!お城のような豪華建築♪

インフォメイションで日本語版の案内図を貰って 5階のスポーツ用品を見に行く。
素敵な時計がある。買いたいけど説明書が英語じゃ使いこなせないしなあ〜と
暫く眺めて諦めた瞬間 紳士が「メイアイヘルプユ」とか何とか言って寄ってきた。
ああ危なかった 一瞬の差で高い買い物するところだったわ
それにしても 凄い心理学的ビジネステクニックじゃわい。

つぎに見つけたのがレインウエア
銀白色の夏向き 40ポンドちょっと。 気に入ったのでサイズ合わせに試着することになった。
店員は丁重だし 品物は良いし サイズも良かった。
だけど 100ポンドのトラベラーズチェックが使えないのである。50ポンドの釣銭がないという。
地下の銀行へ行って両替してきてくれというのだ。クレジット社会なのであります。
仕方がないので 両替に行ったら 手数料3ポンド取られた。あほらしい。レインウエアのことは どうでもよくなってきた。

地下から階段を上がって漫然と歩いていたら バッグ売り場の熱気に出合った。
ブランド物の半額セールだったのだ。
早速 人並みに売り場を漁る。私もマダムです。さっき 5階でマダムって呼ばれたもんね。
好みのバッグと財布を見つけた。コーチでした。両替したお金はここで使っちゃいました。
ハロッズグッヅの売り場も魅力的だった。よくもあれだけオリジナルのハロッズ物を作ったもんだ。

買い物に満足して時計をみたら 十一時過ぎてる。バッキンガム宮殿へ行かなきゃ 十一時五十分から衛兵交代のパレードです。
ハロッズを出て少し歩いたら運良くナイツブリッジ駅方向だった。アンダーグラウンドの表示がある。これは偶然ですよ。
そこでまた地下鉄に乗りました。下る時のエスカレーターの高度差は恐ろしい。後ろから押されたら転落死しそう。

ナイツブリッジ駅の次がハイドパーク駅だから 歩いてもたいしたことはないと思うけど・・・反対方向へ行っちまったら大変。無難にワンデイカードを利用してハイドパークへ。
人影まばらなハイドパーク駅を出口に向かっていると 黒尽くめのほっそりした美人が美しい赤ん坊を抱いて地べたに座っていた。こちらを見て何か言ったが 聞こえなかった。にっこり笑って通り過ぎる。

地上に出た。公園だ。大きな銅像が立っている。さて どっちへ行けばいいのだろう。案内図を発見! にらめっこする。皆目分からない。とにかく前へ歩き出すことにしたら ほどなくバッキンガム宮殿への道標があった。
私が歩いているのはグリーン・パークらしい。ハイド・パーク駅を出てきたのにね。
遠く公園の外れに人々の姿が動いている。12時前だ。気が焦って小走りに進む。

 

間に合った!パレードの始まりだ。凄い人垣である。私の前の人たちがロープを無視して中へ出て行き 最前列でカメラを構えることになった。
前に出た人々は 騎馬の女性警官に注意されてどこかへ行っちゃった。とびきり美人の警官だった。
(警官か、近衛兵か分からないのですけれども)

  

  

興奮のうちにパレードは通り過ぎて行き・・・
カンカン照りの中 私はパラソルをさしてパークへ戻る。誰一人パラソルなんて持っている人はいない。
ロンドンが涼しいってガイドブックに書いたのは誰?30度近い暑さじゃないの!

公園へ引き返すと涼しかった。木洩れ日が心地よい。自転車専用の小道が素敵だ!

  

ベンチに座って 昼食にしました。ホテルの朝食時に パンとジャムとチーズを頂いてきました。ドリンクは日本から水とジュースのペットボトルを持参してきました(^o^)  主婦のケチ根性ではありませんヨ。買えなかったときの非常食の為です。
食事中も膝の上の木洩れ日は移動していきます。静かなひととき・・・
東洋人のおばさんが のんびり愉しそうに寛いで食べているのが珍しかったのでしょう、
通り掛かりの白人の目が微笑んで行きます。東洋人は多いのに 日本人は一人も通らない。
これぞと思える二人連れに聞いて見たけど 違った。皆さんお買い物にお忙しいのかしら。

あ 馬が二頭来た!

   

女性警官が馬上から にっこり笑ってみせる。何故? えっ?  馬が芝生におしっこをしているのだ! 
そのあと カメラを構えた私に美しい笑顔で応じてくれたのだけど、残念 この写真の出来では分かりませんね。
去って行く後姿がポエムですねえ〜〜〜
予定のハイド・パークじゃなくても 公園のベンチでピクニック気分を満喫して幸せだわぁ〜

飲んで食べたら 必然的に生理的欲求が起こります。
ピカデリーサーカスへ行って 三越に寄ることにしましょう。

来た道を帰って ハイドパーク駅の地下へ入ると 先ほどの黒尽くめの母子がいた。
今度は はっきり聞こえた。 ”プリーズ”
そうなのです beggar なのだ! 今も日本に言葉が存在するなら「物乞い」です。
こざっぱりした身なりをして座ってる。どこかから通勤してんじゃないの。
小銭を出したかったけど こんな所で財布を取り出すのが怖かったし 分からないふりをして通過した。

ハイドパーク駅から二つ目の駅がピカデリー駅です。

ピカデリーサーカス
サーカスとは円形興行場の意味だそうだ。

噴水のてっぺんの翼の像は”愛の神エロス”
恋人たちの待ち合わせ場所としては
渋谷のハチ公よりもムードがあるなあ〜

六つの通りが集まる繁華街の中心地だ。
通りを順番に覗いて回ったら
三越の見慣れたマークが見えた!
そこは高級ブランド店が軒を並べるリージェント・ストリートである。
用足しに行くのに 豪勢なこった・・・

 

三越に入って 売り場を歩いていたら 素敵なレインハットを見つけた!
バーバリー調のチェックに薄茶のリバーシブルで ソフトな手触りが何とも上品なのだ。
一目ぼれしたので 買うことにした。トラベラーズチェックも使えた。
品物もいいが 値もよかった。う〜ん 私ってマダムなのよね〜。(ホテルのパンをお弁当にしたのは 誰だっけ?)

素敵な買い物はしたし 用も足したし そろそろ3時近くになったし
地下鉄に乗ってラッセル・スクエアで降り ホテルに帰って荷物を置いてから
大英博物館へ出かけた。歩いて数分である。

大英博物館で アフリカ館をじっくり見てから 職員の年配の人にエジプト館の場所を聞いた。
この男性がユーモアたっぷりの魅力的な人だった。
両手で胸を羽交い締めにして見せ「ミイラが見たいのか」と言う。
「イエス イエス」とうなずくと 迷路のような所を通って エレベーターまで連れて行ってくれて
6階のボタンまで押してくれた♪ 有難う おじさん

大英博物館のミイラの数は凄い。

写真撮影が自由なので
母子らしい大小の綺麗なケースを撮る

若き王妃と赤ちゃんの死を悼みながら
作られたミイラだったのかも・・・
などと
想像力を逞しくしながら
シャッターを押す

アングルがイマイチだったなぁ

 


そのあと ロゼッタストーンの場所を探してうろうろする。
ミイラが ルーム64 くらいだったと思う。
ロゼッタストーンは ルーム4だと教えてもらったが 分からない。
五人くらいに聞いて 最後の人が やはりエレベーターの所へ連れて行ってくれた。
「二階で降りて左へ行けば良い」そうで おかげで ようやく「ルーム4」に着いた。

歴史の時間に習ったロゼッタストーンが そこにありました。
想像をはるかに超えた美しさで 
ピカピカに磨きあげられ 
細かく文字の刻み込まれた石板として存在していました。

     

 フラッシュを使ったため反射して 美の片鱗もない失敗作になってしまいました。
実物は 大変滑らかで白っぽい美しい石なのです。 アップにした方も美しさは半減しています。

ラムセス二世の像も素晴らしかった

写真は
アングルが悪いせいで左目が見えず大失敗ですが
惚れ惚れするような味のある像でした。
この像の下にベンチが置いてあったので
座って 厭きもせず見上げて眺めていました。

どういう石を使用しているのか
石像なのに ソフトな感じなのです。
王は美男子であられたそうな・・・

エジプトは奥が深くて
私の理解力をはるかに超える

でも
美は永遠に感動を与えつづけるだろう。

 

エジプト展に疲労困憊して ホテルに帰りました。頭脳性の疲労です。

夕食は近くのスーパーマーケットへ行って 
寿司と サラダ、青リンゴ一個、白ワインの小瓶などを買いました。
タコとエビのにぎり、カッパ巻きの詰め合わせでした。
ご飯は固めでしたけど久し振りの日本食です。青リンゴは酸味と甘味が程よく美味しかった♪

夜になって 再びスーパーで買い物をしていたら 
若い男が「コンニチワ アリガト」と寄ってきた! 店員じゃないし 態度が曖昧で胡散臭い。
どうも虫が好かない粘液質の感じの奴だ。日本語が分からない振りをすることにした。
品物を手に取りながら「What’s・・・」と少々ドスを利かせ気味に言ったら 離れて行った。

ほんとは 「ワッツ ザ マター ウイズ ユー」 と言えば良かったのだと
帰国してから
英会話のMs.Hurunoに教わりました。(しっかり覚えたぞぅ〜)
古野先生の授業は良く分かり 覚え易い。
今回の旅行中 郵便局で切手を買ったり レストランでの注文の言い方や時候の挨拶など 
習ったことを最大限に活用して イギリス旅行を楽しむことができました。

ちょっとした言葉のやりとりでも ほのぼのとした心のふれあいが生れるものです。 

                        ( 01.7.5.)

              

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