”遊子の段々畑” 遊子水荷浦(ゆすみずがうら)2011.12.30撮影
”耕して天に至る”と詠われた愛媛県南予地方の段々畑!
以前はどこの入り江でも見られ、冬は麦、夏はサツマイモを植えた。
初夏、麦が熟する頃は、山々が一面の黄に染まり、それはそれは美しい風景であった。
その後、生活水準が上がると、重労働の段畑は次第に姿を消し、今ではここ遊子水荷浦に残るのみとなりました。
段畑は除草などの手入れに手間がかかり、石垣の補修は技術と労力を要するので
地元を中心に「段畑を守ろう会」が結成され、修理保存に努力されているとか。
美しい石垣にご苦労のほどが偲ばれました。
↑ 魚見が丘から展望する 段々畑の全景
↑↓ 12:32 遊歩道を下の入り口から歩き始める。城壁のような石垣の眺め!
↑ 12:48 目が眩みそうな傾斜! 名産のジャガイモがビニール越しに芽を出している♪
↑ 12:52 沢山の養殖筏、ひっきりなしの船の出入り。潮風をうけて育つジャガイモは天下一品の味♪
↑ 12:54 美しい!
↑ 12:56 遊歩道は、写真中央に見える細い石段を登り始め、道に出て左折し
下の道から上の道へと回り込み、くるりと1周するコースになっている。
↑ 12:57 上の道は細い! 足下を覗く高度感は、凄い!
↑ 12:59 狭い「上の遊歩道」から見る「下の遊歩道」は、ゆったりと気楽そう。
↑ 13:00 日当たりが良いので、夏の花「マツバギク」が咲き残っている♪
段々畑の遊歩道を1周して考えたことは「水荷浦」という地名についてでした。
南予の古い方言に「になう」という言葉があります。天秤棒などで荷を運ぶ意味です。
水荷浦はご覧の地形で飲み水にも乏しかったと思われる。ましてや、農作物は尚更のこと。
「水をになう」苦労が「荷」の字の地名になったのではないかと・・・。
石積みの”城壁”の間を歩きながら、先人の苦労をしみじみと実感した。