No.2    ”寒晴れの深空と黒柿”    1月27日撮影 

宇和島市丸穂の、選仏寺下にある「宇和島市指定天然記念物黒柿」
不思議な老木である。
毎年、鈴なりの実が落果して地面を埋め尽くすのに、幼木の芽生えが全く無い。

この木についての著述を読んだ。
カキノキ科のリュウキュウマメガキ(琉球豆柿)というのが正式名称らしい。暖地の山間部に自生する落葉高木で、個体数が非常に少ない希少種だとか。
果実は直径2cmほど、渋くて食用にはならないけれども、柿渋として網、釣り糸、和紙などに用途が多いという。

私は、選仏寺の山門前から黒柿を配して見る宇和島城の風景が大好き!



昔、この黒柿の傍に水車小屋があったそうな・・・
ごっとん、ごっとん、水車が廻る。モズが小枝で鳴いている。冬の日が城山へ傾く頃は、辰野川の深い谷間に夕闇の気配が忍び寄る。

その頃のお城下の家並は低かっただろうな〜〜〜。

選仏寺下の谷は、数年前に観音橋が架け替えられ、それに伴う護岸工事などで、以前の鬱蒼とした幽谷の風情は完全に消失したけれど・・・ (ー_ー)!!  
なればこそ、一層の昔日の想いを掻き立ててくれる場所なのである。

     

          

        

             

      

 

 

 

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