08.8.2

  旅の3日目  (8月2日)

 6:00 モーニングコール 今朝は若い男性の声だった♪
 7:00 朝食 セットメニュー。
     ホテルのシェフはクレープに凝っているらしく 昨日の朝はパン代わりに 夕食はデザートに
     そして今朝もパン代わりにクレープである。(仏の顔も三度でしょ)
     日本では信じられないことだが 3枚のクレープのうち 黒く焦げたのも平気で出してくる。
     「黒いのはチョコレート味でしょうか」なんて呑気なことおっしゃってた方も 食べれば分かるざんしょ。

     今日は本格的な悪路を走る日だ。乗物酔いの薬は不可欠である。
 8:00 ロビー集合

8時過ぎ”護送車”でホテル出発
30分くらい走った所で下車して自由市場を見学する。時間的に早過ぎたようで まだ閉っている店が多かった。 
売ってる品は種々様々、食べ物から衣料、靴、釣り道具、工具など 個人営業の小さな店が並ぶ。
奥まった場所でパン屋を見付けた。やったぁ!クレープは厭きたざます。
全面ガラス張り、寒い土地らしくガラスの小窓越しに売り買いする。なるべく外気が入らないようにしているみたい。
パンの種類は少なく家族用の大型が多い。小さな6個入りのカップケーキを買う。
100ルーブル紙幣を出して お釣りを貰った。

果物が色彩豊か!ビワほどの大きさの先の尖ったリンゴが可愛い♪ 手のひらに5個は乗る。
思わず3個買ってしまった。言葉が全然通じないので 1ドル紙幣と100ルーブル紙幣の入った封筒を見せて
適当に取って頂戴と店番の青年に言ったら 
苦笑しながら1ドル紙幣を1枚取り 「これでは安過ぎるんだがなぁ」というニュアンスが伝わってきた。
別の店ではネクタリンのデッカイ熟れたのを買った。店のオバサンも封筒から愉しそうにルーブル紙幣とコインを選んで取ってくれた。
言葉は通じなくても なんとなく心の触れ合いの温もりを感じた♪
珍しいものでは へしゃげた形の桃!
シルクロードのウルムチで へしゃげたイチジクを見たことがあるけど 扁平な桃は初めて見た。
寒いカムチャツカに果樹園があるのかしら、南の方から取り寄せるのかも。

自由市場の前の路傍にチッチャイ売店があった!
総ガラス張りで ガラスにあれこれ吊って売っている。そこへ首を突っ込んだ。
綺麗な色のキーホルダーがあるのだ。澄んだブルーやピンクの地にロシア語がプリントしてある。
ロシアの文字って アルファベットと違う字があって 微妙に神秘的なのよね
困ったことに英語が通じない。
青とピンク取り合せて5個欲しい・・・片手を広げて5個を表わす。通じた。
ところが〜手持ちのルーブルが足りないらしい。3個しか買えないと言ってるようだ。
ドル紙幣を出すと「ノードル」と即座に拒否された。ダラーと言わずドルと言うのは日本語と同じじゃん。
売店のオバチャン、頑として受け付けず! こちらも引き下がらず、ロシア語と日本語でガンガン主張し合う。
結局 当方が言い負けて3個しか手に入らなかった。
日本語は人当たりが優しいから、それにロシアの通貨はルーブルと法律で決まってるしさ、当然の結果だけど 口惜しいよぉ。 

さて、ホテルからアバチャ山麓まで2時間。後半の1時間は道路が無く 広い河床を走る。
春先には雪解け水がとうとうと流れた川が干上がって だだっ広い河原になっている。
昨日の山道どころではない道無き河床を ローリング、ピッチング、アップにダウンと振動の限りを尽くして前進する。
かつてアバチャ山が大噴火して上部が吹っ飛んだ折りの 火山灰と軽石が堆積した河床である。
他の”護送車”やジープや乗用車まで アバチャ目指して砂埃ならぬ灰煙をモウモウと巻き上げて走る。
川岸は柳と白樺と岳樺の林
スルーガイドのカーチャ嬢が「白い幹で真っ直ぐな木がシラカバ、真っ直ぐでないのがダケカンバ、
燃料(薪)には安価なシラカバを使っています」と説明した。
途中、停車して青空トイレのタイムもあった。
進むにつれて 富士山の形をしたコリャーク山が全容を現す♪ 全体が岩塊の峻険な山だ。
アバチャ山麓は アバチャ山の左裾、コリャーク山の右裾になる。

       

       コリャーク山(標高3456m)と灰煙を上げて走る数台の車。ここは河床のど真ん中。

11:30 アバチャ高原ベースキャンプ到着。ランチの時間を待つ30分ほど その辺を撮影した。

 

   ↑ ベースキャンプとコリャーク山          ↑アバチャ山頂は雲の中、雪渓とヤナギラン

 愛嬌者のジリスと巣穴

 コケモモの実

       

          ↑ インディアン・ペイントブラシ 日本には自生しない。

 ミヤマアズマギク

 ミヤマエンドウ

12:00 昼食



ハードな”護送車”の振動のあと
この食事は
胃に収まりにくかった。

何方かが
”護送車”の別名を
”イチョウガエシ”と命名
旨い!
粋な髪型の銀杏返しから
”胃腸返し”と洒落たもの

河床を走るツアーでは
並みの車は通用しない。

”護送車”様々なのである。

 


昼食後 予定していたフワラーハイキングの場所は花期が終わったとのことで ”護送車”に乗って少し標高の高い場所へ移動。
車を下りてぞろぞろ歩き始める。山麓の風景は雄大である♪
フラワーガイドの女性3名、うち2名は花の所在を探し チーフ・ガイドがロシア語で説明、スルーガイドのカーチャ嬢が通訳する。
各自イヤフォーンを付けて聴く。花は探さなくても至る所に咲いている。
植物は日本の高山植物と同類が多く 北アルプスで見慣れた花がほとんどである。
氷河期にここから日本へ来たのだと身近な感慨を覚えた。
(数多くの写真の内 雰囲気の伝わらない写真は省くことにしたので ここに載せたのはごく一部です。先日ある写真家の『自然の花の撮影をする場合 どんな環境で咲いているかを撮るのが重要』という言葉に魅せられちゃったんです)

 イワブクロ(岩袋)

 

    ↑ ヒオウギアヤメ(檜扇菖蒲)                          ↑ チシマフウロ(千島風露)

 エゾコザクラ(蝦夷小桜)

    

            ↑ チシマツガザクラ(千島栂桜)

  

   ↑ ミネズオウ(峰蘇芳)                ↑ シコタンハコベ(色丹繁縷)


← フラワーガイドの女性

この写真は
前方の駱駝山を写している時
偶然通りかかったもの。
白系ロシア人の若い女性は
皆さん飛び切りの美人ばかり。

駱駝山は
アバチャ登山のツアーにおける
前日の足慣らしの山。
取り付きの途中に雪渓があり
ミニ登山に最適なのだそうだ。


帰途
”護送車”の最前列に座っていた年配の女性が 車の大揺れに二度も座席から吹っ飛んだ!
よく骨折しなかったと思うのだけれど・・・さすがに夕食には出て来られなかった。
毎回食卓を共にして親しくしていただいてる仲だし心配なので 自由市場で買ったミニミニりんごとカップケーキを持ってお見舞いに行ってみた。
お元気そうだった♪ 小柄な外見と違って意外とタフなんだ。安心した。

夕食後 ゆっくり出来たのでロビーへ行く。
小さな陳列ケースにお土産物が並んでいる。ネックレスが珍しい。
親しくなったツアーのお仲間の奥さんと品定めをする♪ 
「この細工物はね、トナカイの骨だって」と奥さんが説明してくれる。「へぇ、珍しいですね」二人して惚れ惚れと眺めた。
(あとで分かったことにゃ トナカイの角細工でした。道理でとても艶がありましたよ)
値札の数字に「p」が付いている。「pって何?」「ルーブルならアールでしょうにね」
誰かが「Pはルーブルなんだってよ」と教えてくれた。
「わっ、400ルーブルぽっちじゃ全然買えないじゃん。高いのね!」 でも〜欲しい。
フロントに「USダラーOK?]と聞いたら「OK」 さすがにフロントは英語が通じる。
で、お仲間の奥さんと二人で2種類のデザインを分け合って数個づつ買いました。
二人でこれだけ買うんだから少し負けてくれない?とフロントの女性に言ったら「定価です」と素っ気無い英語が返ってきた(-_-;)

手頃なキーホルダーもあるよ!カムチャツカの紋章だという「火山が三つ並んだ模様」が素敵。
10個買うことにして「この模様の分をあと5個ください」とフロントの女性に頼んだ。
一応探してくれた。でも 在庫が無く 陳列してる分だけとのこと。
仕方がないから 他の模様のも全部買った。それでも5個しか無いだよ(-_-;)
お土産が全く足りないよぉ〜〜〜。

 

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