季節の風 春−3
春の最後の雪が来て 晴れ上がった一日
鬼が城山(1150m)に登った。
山頂を少し下がった南斜面は暖かい
石の上に座り 静かにしていると
コゲラが来て 木をつつく
ゴジュウカラが幹を走る
薄雲が流れる
私は 山中の独りの時間が好きだ
一時間位すぐに過ぎてしまう
藪をかきわけて山頂に戻ったら 男性がいた。
ギョっとした顔をして そそくさと立ち去った。
どうやら 山姥に間違われたらしい
東京の自由が丘で買って貰った輸入品のシャツ!
お気に入りのパープルの服を着ていたのに・・・
化粧柳の芽が ぼう〜と煙って
五月の上高地は美しい。
河童橋に佇み
夏の穂高の喧騒を想う
土曜の朝 穂高岳山荘から下山すると
登ってくる人の列が 上高地まで続く
五月の穂高は 純白に輝き
五月の梓川は 碧玉を敷き詰め
日は燦燦と 万物に降りそそぐ
木々は芽吹きの力を秘めて
五月の上高地は美しい
(写真は河童橋 1985年5月撮影)
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