季節の風 秋−2
祖母山という優しいひびきは 秋が似合う
お局さまのうちかけのような 重厚な綾錦が
岩襖を彩り
深い谷には 鹿の恋唄が流れ
ミズナラのでっかい団栗が 大地を打つ
釣人たちは
拾い集めた団栗から虫を取り出し
実を再び 祖母山へ返すのだという
(祖母山 馬の背の秋)
拾って頂いたどんぐりを
きれいに洗ってガラス皿に入れ
卓上に置いていました
ある日 そこから カリカリ カリカリ・・・音がします
どんぐりに小さな穴があき
やがて クリーム色の くりくりした可愛い幼虫が
やっとこさ と出てきました
あんまり楽しかったので
一筆 お便りを書きました。
でも
幼虫には
潜るべき祖母山の大地がない・・・。
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