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          三嶺 「竜神さまに愛された山旅」 01.8.9〜10 三人会8月例会
  
三嶺(みうね)は憧れの山でした。徳島県でミウネ 高知県ではサンレイ、 どちらの呼称も素敵ですし、剣山と違って入山者の数が少ないことも素晴らしい。登山者の一人として こんな言い方は変ですけれども、人間が歩けば自然環境は少なからず破壊されます。
三嶺ではゴミ一つ見ませんでした。マナーを心得た登山者が入る山なのでしょう。
憧れを裏切らなかった美しい山でした。

8/9   7:00 宇和島出発 → 梼原町 → 10:00高知市 →12:00 昼食(大豊町)
     14:20 徳島県東祖谷山村 名頃登山口到着
     14:45 登山口出発
     17:00 三嶺ヒュッテ 到着 
8/10  8:00 下山開始
      9:40 名頃登山口 着
     11:00 剣神社登山口出発 → 12:00西島(軽食) → キレンゲショウマ群生地
     14:00 下山開始
     14:30 登山口                                   

 8月9日 11:00 高知県大豊町に到着。大杉神社と美空ひばり記念碑に寄りました。
            私の年代は「ひばり年代」と言っても良いくらい 
            ひばりの歌と映画で思春期青春期を過ごしたのです
                
          記念碑の前に咲いていた高砂百合    音楽が三曲セットされている記念碑

          大杉は工事中?でした。足場が天に向かって組まれていた!
          あの足場を登りたかったなあ・・・と和美さんと私

          神社の木彫りの竜が見事でした。胴体など今にもスルスルと動き出しそうです。
          何度も感嘆の声を上げました。
 このあと西祖谷を経て 奥祖谷へ入ります。祖谷は万緑のなか 夏祭りの旗がひらめいていました。

 14:20 名頃登山口に到着。身支度を整えているうちに突然雷雨になりました。

       
   青空に白い雲が映っているフロントガラス。 突如降り出した どしゃぶりの雷雨。この時 「ああ 竜神さまに愛されてしまった」と思いました。あの生々しい胴体のくねりが脳裡をよぎったのです。

14:45 登山口出発 
樹林帯なのにカッパのフードの上に雨は叩きつけてきます。
雨に頭を叩かれて痛かったのは生れて初めてです。
上空を雷が転がり轟きます。

和美さんのザックの中のペットボトルが 
雨に打たれて良い音色を響かせたとか・・・


登山道は小川のように水が走り
雷鳴の度に 森は息をひそめているようでした。

最初に出合ったオタカラコウの花に
随分と心が安らぎました。

一時間以上黙々と登って 
樹林帯を抜けるころに雷雨は止みました。

 

水場に到着。先客が三人ありました。ヒュッテから水汲みにきた一家でした。
冷たい水でしたが 雨と汗でドロドロになったため 和美さんは髪まで洗っていました。冷気が頭の芯に沁み透ったことでしょう!
  霧とイブキトラノオ
この辺りから コメツツジの群落が始まり、頂上へと山肌を覆っていきます。
咲き残った数輪の花がありましたが、
花期には山を白く輝かせ
秋の紅葉は燃えるがごとく全山を染めるとか・・・

17:00 三嶺ヒュッテに到着。新築の木の香新しいヒュッテです。快適空間でした。
他の宿泊者は水場に来ていた一家三人だけ、 地元の一宇村から天狗塚経由の縦走だそうで 明日は天狗塚の登山口に車を置いてあるので そちらへ引き返すとのことでした。

ロープを張って濡れた物を干したり
夕食の準備をしているうちに暗くなりました

キャンドルの光が揺らめいて
ロマンチックな夜です

不養生のため 
いまだに風邪薬を飲んでいる私は
少々のヘネシーと白ワインと薬のせいで
寝袋に入って8時ごろには眠っていたそうな・・・

人生とかを語り合おうと思っていたのにね!

 

8/10 4:00過ぎ リーダーが起きて湯を沸かしはじめたので 目が覚めた。
      東の窓ごしに 大きな星が二つ並んでいるのが見える。
      ミルクココアを胃に流し込むと どうやら体が起きてきた。さあ山頂へ〜

    
三嶺を象徴する池の朝焼け。遠く秀麗な剣山。     三嶺ヒュッテと朝靄の奥祖谷渓谷

   
三嶺の山頂から天狗塚への縦走路が朝の光にうねっていました。ノリウツギが花盛りでした。

     山頂への登山路。南面はすっぱりと切れ落ちています。
山頂近くの道沿いに 遭難碑が2基あります。いずれも厳冬期の遭難でした。若い魂に心からの鎮魂の祈りを捧げてきました。山で遭難碑に会うのはとても哀しいです。本人もさることながら家族の悲しみの深さが背後にあるからです。

 
山頂下は広々としたミヤマクマザサの原で イブキトラノオやハクサンシャジンの花が点在していました。
昨日の雨を含んだ笹原は まるで水中を歩くような感触!
ぐっしょり濡れました。昨夜新聞紙などまるめて入れて やっと乾きかけていた靴だったのに・・・
でも ヒュッテの棚に使い古しの新聞紙を置いてくださった方 有難うございました。
大変助かりました。使った後 私たちも棚に戻しておきました。
和美さんは 感謝の気持をこめて新しいスリッパを置いてきました。
きっと皆さん 重宝されると思います。

 

8:00 ヒュッテ出発

美しい三嶺の池ともお別れ・・・
イブキトラノオの花の傍に
リンドウが確かな茎を上げていた。

来月は空の青を映して
リンドウの花が咲くのですね

やがて紅葉の短い季節が過ぎると
霧氷の華が咲き
池は凍り始める

ヒュッテの夜は風の悲鳴に包まれて 
宿泊者の夢を乱すことだろう。

 

 

9:40 名頃登山口 着

☆ 下山中 「徳島山と友の会」のグループに出会いました。
   「剣山は今キレンゲショウマの花盛り」と聞き、早速剣山へ行くことにしました。
   11:00 剣神社登山口 → 12:00 西島 → キレンゲショウマ群生地
   14:00 大雨の中 下山開始(再びどしゃぶり)
   14:30 登山口
   タイムテーブルだけなのは理由があります!私がキレンゲショウマの撮影に失敗したからです。
   でもこの目に花の美しさは焼き付けてきました。気品高く すぐ近くで大群落で咲いていました。
   一生分のキレンゲショウマを見た気持ちがします。  
   良い写真は出来なかったけど 群生地見回り中の新居さん(剣山頂上ヒュッテ)とご一緒できたし、
   新居さんとリーダーのツーショットのお写真はちゃんと撮れていたので、ラッキーだったと思う。

帰途の高知市は「よさこい祭り」の真っ最中! 様々な扮装を凝らした若者たちがバスで移動したり 踊ったりしていました。
大勢の若いエネルギーに 新たな活力を貰った気がします。

               
          剣山のキレンゲショウマ   和美さん撮影   01.8.10.
          花の囁きが聞こえてきそうな・・・ 見事な作品です。  やったね!   
                            

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