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「山桜咲きウグイス鳴く」由良岬 04.3.24. 三人会3月例会
愛媛県南西部に位置する由良半島は
豊後水道に細長く突き出し 岬先端まで続く稜線が津島町と内海村の境界線になっている。
車道は 内海村網代までしか無い。
網代の集落の手前に車を止めて 右手の緩やかな草道を尾根へと登る。
ちなみに 由良岬はユラノハナと読む。
コースタイム 8:30 宇和島出発→津島町→ 鳥越トンネルを出て右折→内海村網代 10:00 登山口 出発 10:10 尾根の鰹網代分岐 11:30 由良権現跡 12:00 由良灯台 昼食 〜 磯遊び 14:30 由良要塞跡 16:00 三角点ピーク 16:20 岩場 16:30 登山口分岐点 17:35 登山口 帰着 |
← 灯台下の船着場から見る海食崖。
10:00 登山口を出発。雨が止んで日がさしてきた。
網代の山はヤマザクラの花に彩られて綺麗。
「コ・コ・コ・」と声がして崖を見上げるとヤマドリがいた!
こちらを覗き込むように見下ろして鳴いている。
こんな所にヤマドリがいるんだ(@_@)
顔の赫色が鮮やかで
長い尾の先まで赤銅色の全身が朝日に輝いていた。
「今日は良いことがあるぞ〜」
道は広く 二条の車輪跡が草をなぎ倒してワイルド。木苺の花やタツナミソウが咲いている。
10:10
尾根に出てすぐ 鰹網代(かつあじろ)への道標があり
小さな十字路になっている。
網代から登ってくる道は現在不通のようだが
鰹網代へは どうなっているのだろう?
1度歩いてみたいものだ。
かつて集落があったのだから
廃屋など残っているはず。
尾根を境に
北宇和郡と南宇和郡に分かれている由良半島
踏み跡は ウバメガシの林を縫って
痩せ尾根の稜線を右に左に細々と危うく続く。
しきりにウグイスの声が響き
至る所に山桜の花びらが散っている。
ヤマザクラは 内海村の「村の花」なのである。
10:50 左の木々の切れ間から雨崎が見える場所にきた。釣り場として有名な小岬である。
満開のヤマザクラと雨崎 道はウバメガシの純林を縫う
11:30
「登山口」と表示されたピーク分岐を右に見送ると やがて頑丈な石垣が現れ、由良権現跡に到達。
今は切り開かれて明るいが
むかし来たとき ここは
朽ちた社殿の残骸や瓦が散乱し、
マムシグサが妖しく直立する
昼なお暗い恐ろしげな廃墟であった。
権現さまが
半島半ばの人里へ移転なさって久しい。
こうして祠が建立され 日が差し込んでいるのは
岬へ向かう者にとって心強い限りである。
祠から イノシシのヌタ場を左に見て 道は下りとなり
イノシシのモーレツな土木工事?の堀跡や
石のごろごろしたガレ場の起伏を経て 灯台尾根の三叉路に出ると 灯台はすぐそこ。
12:00 由良灯台に到着。早速昼食に!
登山口から飲まず食わずの強行軍、
狙い通りダイエットになったかなあ〜 (^^ゞ
今日は和美さんのお友達のせっちゃんが来るというので
パーティーをしようと計画して
白ワインの小瓶や
うどんの材料などを持ってきたんだけど・・・
残念、せっちゃんは来なかったのよぉ
和美さんが鯛の刺身を広げた!
白ワインに ぴったりだぁ♪
このあと 下の海岸へ下りてカメノテ採りをして
それをうどんに入れるつもりだから
食べ過ぎないように 用心、用心。
灯台から海までは高低差が大きい。
セメントで固めた急な階段を 足元に注意しながら下りていく。狭くて傾斜がきつい。
この階段は 船着場から灯台へ通じる作業道なのだが
由良灯台の落成は昭和28年だそうだから、もともとは海軍の資材荷揚げ用に築いたのだろう。
船着場に下りると 前方に子猿島、その向こうに西海半島が霞む。
大猿島と子猿島の間にある入江に 荒波を避けるようにして船着場が作られているのだ。
由良半島の先端部略図 チョコンと可愛い子猿島
磯の岩に付いているカメノテを採って 油揚げやネギ、ミツバを入れて”カメノテうどん”を作った。
和美さんのクーラーから缶ビールも出てきた♪
カメノテとビールの相性抜群!空は青いし 海も碧い。近くの岩でウミネコが鳴く。
ああ〜幸せ!我ながら美味しいうどんが出来たよ〜
本日のメーンイベントは磯遊びだったのでございます。
岩間の僅かな水溜りにボウフラが・・・すっげぇ生命力!和美さんは「稚魚かも〜」と覗き込んでいる。
いいえ、れっきとしたオニボウフラに成長しておりやしたよ。
14:20 海辺を出発。灯台まで戻り、要塞跡へ向かう。
断崖の上の斜面を切り開き 兵舎や貯水池や発電所、砲台などを建設したのだ。
兵舎の洗面用の流し台に 軍隊生活を想像してみる。
この先に貯水池への分岐があるが 右の衛所跡へ進路をとる。
豊後水道に面した岬の最先端に
衛所と見張り所がある。
外洋からの敵を見張る絶好の位置だ。
終戦時
爆破して残ったコンクリートの枠が凄まじい。
←和美さん撮影
衛所跡の先端に立って 180度の海を眺める。気分は最高♪
左は西海半島から高知県の鵜来島、沖ノ島。 右は見晴るかす豊後水道と九州の山並み。
豊後水道の真っ只中に 水ノ子灯台が夢のように浮かんでいる。
白いのが由良灯台、右端のトンガリは大猿島 航跡を引いて大猿島に近付く船
由良岬先端に咲く山桜 肉眼では水ノ子灯台が見えるのに・・・
15:20 要塞跡を出発。
リーダーの先導で岬先端の尾根に向かって道無き急斜面の薮漕ぎが始まる。
薮をかき分け進んでいる間も 和美さんの観察は鋭い。
「これなあに?変わった葉っぱよ」
見れば葉脈が縦筋に浮き出て独特の形!「ナギだと思うよ」と取りあえず答えたけど
う〜ん、私はそこまで余裕がなかった。だって足元がズルズル滑るんだもん(-_-;)
気をつけてみれば あちこちにナギの木が生えていた。
急登の薮漕ぎは程なく済んで尾根に出て けもの道のような稜線の高低を辿る。
薮漕ぎのあとの獣道、風が全く無くて暑いったらありゃしない!
16:00 249mのピーク(三角点)
少しばかり切り開かれた場所であるが 展望はゼロ。
汗ぐっしょりになったので水分補給をする。
リーダーに貰った長浜町の”しぐれ”がモーレツ旨い。天下一品だよ〜ん。
三角点の少し手前に右への踏み跡がありピンクのテープ印があった。
灯台尾根へ続いているものと思われるが 通ったことがないので分らない。
三角点からは登山道と呼べる道を下る。
16:20 岩場に到着。このルート屈指の眺望絶佳の場所である。
むかし来た時は小さかったオオイタビの木が 逞しく枝を張り実を付けていた。
初めてここに来た時のインパクトは凄かった。
少し波が立っている日だったから
子猿島を噛む白波
はるか真下の
ぞっとするほど碧い海水の色
初めて見たオオイタビの実
眼下の小岬を
痩せた山羊の背中に見たてて
”山羊の背”と勝手に名付けた。
ほんとは何と言う岬だろう。
岩場から下って行き 一息ついた場所で振り返ると
三角錐の三角点ピークが・・・右側は長い稜線を引いて海へと落ち込み見事だった。
木々の葉っぱが光っているのはツバキの木が多いせいである。
所によっては ツバキの純林といってよいくらいだ。照葉樹林とは 言い得て妙♪
先方から
「鬼が城が見えるよ」と和美さんの声。 なるほど見える見える!長々と連なっている。
右の方 音無山の伐採跡が遠目にも痛々しい。
由良半島の稜線の向こうに 鬼が城連山を望む
16:30 登山口表示のある分岐点に出た。ここからは朝来た道を引き返す。
由良権現の祠近くの登山口分岐 道沿いのヤマザクラ
17:35 網代の登山口に帰着。愉しかったぁ!
山遊び、磯遊びを満喫した1日だった。
網代のヤマザクラは朝よりも多くなったように見えた。
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生のタカラガイ(宝貝)
由良岬の潮溜まりの水中にいた。
漆を塗ったみたいに滑らかで綺麗なのにびっくりした。
浜辺で貝殻を拾うことは良くあるけれど
生きたタカラガイは滅多に見ない。
螺鈿(らでん)細工のような 黒っぽい光沢が美しい。
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